ネットショップ運営代行とは|特徴・相場・選び方を徹底解説
初心者向け
ECサイト運営
「人手不足でネットショップの運営に手が回らない」
「売り上げがなかなか伸びなくて困っている」
自社のネットショップを運営している人であれば、誰もが1度は上記のような悩みを持ちます。
ネットショップの運営は、単純な業務をこなしていくだけではありません。商品登録や出荷業務なども含まれるため、かなりの業務リソースが必要です。
こうした背景もあり、今注目を集めるのがネットショップ運営代行のサービス!ここでは、その概要をはじめ、利用するメリット・デメリットや運営代行業者の選び方について解説します。
さまざまな種類から安心して任せられる自社にぴったりなところを選んで、売り上げが伸びる環境を整えましょう!
目次
ネットショップ運営代行とは
ネットショップ運営代行とは、運営におけるさまざまな業務を代わりに担当し、売り上げを最適化してくれるサービスのこと。
野球で例えると、選手兼専属コーチを雇うようなイメージ。選手として作業をこなしてくれる一面もあれば、コーチとして専門知識を活かした戦略を立ててくれる一面もあります。
具体的にはこちら。
- 商品登録
- 商品撮影
- 物流管理
- コンサルティング
- ECサイト制作・運営
- マーケティング支援
- サポート業務
通常の作業はもちろん、集客力アップに向けたマーケティング戦略・SNS運用、ECサイト運営のような業務も代行してくれます。
これらは、ネットショップの売上を上げるために欠かすことのできない要素です。とはいえ、すべてを自社だけでカバーするには、ハードルが高いことも事実。人的リソースが必要なのはもちろん、なにより専門知識が必要です。
代行業者には数多くのネットショップを分析してきたデータや専門知識があるので、ネットショップの売上を伸ばすノウハウがとても豊富。サービスを利用すれば、効率的な売上アップが期待できます。
なお、代行サービスに任せる業務は、全部でも一部だけでもOK。自社の今の運営状況に合わせて選べます。
ネットショップ運営代行に任せるメリット
具体的に選び始める前に、自社にとってどんなメリットがあるのかを見ていきましょう!
業務の効率化が図れる
運営代行を利用すると、商品登録以外の業務に専念できるように!時間をかけるべき業務に集中でき、クオリティの高い新商品が生み出せたり人材育成に集中できたりします。
ネットショップの運営といっても、やることは数えるときりがないほどたくさんありますよね。
例えば、数多くの商品を取り扱うアパレルショップは、商品の登録業務だけでも膨大な時間と労力が必要。人材不足に悩む企業であれば、時間がいくらあっても足りません。
専門家の知識が活用できる
運営代行を利用すると、必要なタイミングで要求されるだけのスキルを持った人材に業務が任せられます。また、自社では思いつかないようなアイデアを提供してくれることも。ブランディング力の向上が期待できます。
ネットショップの運営方法は、もちろん独学で専門知識を身につけることが可能。ただし、そこには落とし穴があります。
それは、必要な知識が身につくまでにどれくらいの時間や労力が必要かが未知数であること。ムリに自分だけで学ぼうとすると、業務やコミュニケーションなどに支障が出て自社が成長するチャンスを逃してしまうかもしれません。
人件費・人材育成のコストが削減できる
運営代行を利用すると、人件費や人材育成にかかるコスト削減が実現できます。
自社だけでネットショップ運営をするには、膨大な手間と時間が必要。手間がかかるということは、それだけ多くの人材と、運営のノウハウを持つ人材を育てるコストが必要です。
プロである運営代行を使えば、このようなコストが大幅に削減できるのでとても便利です。その分の費用がほかのことに利用でき、自社の成長にもつながります。
ネットショップ運営代行に任せるデメリット
以上のようなメリットが得られる反面、残念ながらデメリットもあります。
自社にノウハウが残りにくい
運営代行を利用すると、委託する業務を最適化してくれるメリットがある一方で、そのノウハウを自社に蓄積するのが難しくなります。
ゆくゆくは、運営代行ではなく自社運営に絞ることを考えている場合は注意が必要。少し費用はかかるかもしれませんが、コンサルや運営のノウハウを提供してくれるところを選ぶと良いでしょう。
自社運営への切り替えが難しい
運営代行に業務を委託してから長期間経ったのち、自社運営に切り替える場合に引き継ぎ作業が複雑化してしまうおそれがあります。
理由は、撮影した商品画像が統一できなかったり従業員の運営スキルが未熟だったりとさまざま。
いずれは自社のみでの運営を考えているなら、マニュアルやデータをしっかりと作成し、引き継ぎ体制を整えておくことが大切です。
ネットショップ運営代行に委託できる業務
実際に委託できる業務には、どのようなものがあるのでしょうか。
具体的には、以下のとおり。
- 商品登録
- 商品撮影
- 物流管理
- コンサルティング
- ネットショップ制作・運営
- マーケティング支援
- サポート業務
それぞれ順番に解説します。
商品登録
ネットショップは、量の大小こそあれ、商品を販売するもの。売りたいものを登録する業務は避けて通れません。
新商品はもちろん、セール対象品や限定品も場合に応じて必要。
例えば、
- 画像
- 商品名
- 商品番号
- 詳細な説明文
などを登録します。
たった数10個の商品を販売するネットショップであれば、自社で登録できるかもしれません。
でも、アパレルショップのような商品数が膨大なネットショップだと、商品登録業務だけでもかなりの時間と労力が必要!ほかの業務に手が回りません。
このような手間がかかる作業を運営代行に任せれば、作業効率がアップ。代行業者はセールスライティングやコピーライティングにも長けており、自社では思いつかないような商品説明文で、ユーザーの購買意欲をかきたてることも期待できます。
商品撮影
撮影技術に長けたプロに、商品写真の撮影が委託できます。
写真は、売上に直結する要素の1つ。例えば、あなたがネットショップで中古品を購入するシーンをイメージしてみてください。
購入したい商品AとBの2つが出品されています。Aには商品の写真が複数掲載されていて、Bには1枚もありません。
さて、あなたはどちらの商品を購入しますか?ほとんどの人が、写真を見て安心できるので商品Aを選ぶのではないでしょうか。
商品を手にとって確認できないネットショップにおいて、見た目が分かる写真はかなり重要。もちろん、自分でも撮影できますが素人とプロではクオリティが全く別物です。
撮影技術に長けたプロは商品の魅力が伝わる撮影方法を熟知しており、撮影の手間が省けるだけじゃなくブランディングにも大活躍!モデルや撮影場所まで手配してくれるような運営代行も。
商品写真だけでもプロに任せると、競合との差別化が図れます。
物流業務
- 保管倉庫の管理
- 在庫の管理
- 受注
- 検品
- 梱包
- 発送
などの物流業務が委託できます。
特に、たくさんの商品を取り扱うネットショップの場合は倉庫内での効率的な商品の保管方法や在庫管理のノウハウが必要。そのため、場合によっては、自社より運営代行の方が効率的になる可能性があります。
商品の発送に関しても、プロならではの商品サイズに応じた配送方法によって配送料を抑えることも期待大!発送までがスピーディになることもあり、お客さまにとってもメリットが大きくなります。
また、海外配送も視野に入れている方はこちらのサイトも参考にしてみてください。
海外配送自動化プラットフォームサービス「AnyLogi」は国内外のECカート及び配送サービスと自動連携が可能です。
コンサルティング
ネットショップの目標に向けた的確な販売戦略が提供してもらえます。
売り上げを伸ばすためには、目標に向けた明確な販売戦略が欠かせません。でも、ネットショップの運営経験が浅いと、課題が見つからなかったり知識が足りなかったり。目標の設定すらも困難かもしれません。
コンサルティングを行う運営代行は、ネットショップの基盤となるコンセプト設計や現状の課題分析などを通して、今行うべき施策を提供します。また、業界ならではのトレンドや遵守するべき法律についてのアドバイスをするところも。
数多くのサイトを分析を通して、知識を蓄えたプロ。コンサルティングを受けることは、場合によっては売上アップの起爆剤にもなりえます。
ネットショップ制作・運営
ネットショップの制作や運営が委託できます。
数多くのサイトを制作してきたからこそ、ユーザーにとって商品を購入しやすいデザインやコンバージョン率を上げるための導線作りの知識は豊富です。
具体的には、リニューアルや新商品の特設ページの制作、バナーの制作など。メルマガの作成や配信をしてくれるところもあります。
マーケティング支援
- 広告運用
- SNS運用
- 商品レビューの促進
- ネットショップのSEO対策
など、売り上げを伸ばすためのマーケティングを支援してもらえます。
販売促進や広告運用といったマーケティング技術は、ネットショップの成長に欠かせない要素。専門的な知識と経験が必要で、一朝一夕で身につくものではありません。
特に、InstagramやFacebookといったソーシャルメディアが普及した現代では、SNS運用が有効的。でも、拡散性が高く、方法を誤ると企業のイメージを損なうおそれがあります。
プロに委託することで、このようなリスクを最小限に抑えることも可能!
自社が実践し、運営代行がサポートしてくれる形であれば、次第に自社のスキルが高まりノウハウが蓄積されていくでしょう。
サポート業務
ユーザーからの問い合わせや苦情の対応が委託できます。
商品の販売をしていると避けられないもの。それは、ユーザーからの問い合わせや苦情です。自社に専用のカスタマーサポート部門がない場合、処理に時間を要し、トラブルに発展するおそれもあります。
カスタマーサポートのプロに任せれば、このようなリスクが抑えられ、企業のイメージアップにつながることも!
ユーザーの生の声は、事業改善につながる大切なものの1つ。運営代行に委託する場合は、問い合わせや苦情の内容をフィードバックしてもらう工夫を忘れないようにしましょう。
ネットショップ運営代行の費用相場
実際にネットショップ運営代行を利用するとなった場合、いくらの費用がかかるのでしょうか。運営代行には大きく3つの費用体系があり、その体系によって費用はさまざまです。
- 月額固定制
- 成果報酬型
- 月額固定制+成果報酬型
それぞれの相場を見ていきましょう。
月額固定制
毎月同じ金額で費用が発生するタイプ。最初に初期費用がかかるところもあります。
費用相場は、月々1〜10万円ほど。
毎月発生する固定費のようなもので、予算が立てやすい反面、成果に関わらず費用がかかる点には注意が必要です。
成果報酬型
運営代行の成果に応じて費用が変動するタイプ。売り上げに対して、前もって決められた割合の金額を支払う場合がほとんどです。
総額をもとに費用が決まる「売上総額型」と、伸びた分をもとに費用が決まる「売上成果型」の2タイプがあります。
費用相場は、売上の5〜10%ほど。
成果報酬型は、一般的に事前の審査があります。売り上げが少ないと支払う金額も少ないですが、場合によっては月額固定性より高額になることも。あらかじめ確認しておきましょう。
月額固定制+成果報酬型
上記の2つが合体したタイプ。月々の固定費用と、売り上げの数%の費用がかかります。
費用相場は、5〜10万円ほど。
成果に応じた報酬が追加で発生するため、固定の金額が低めに設定されている場合が多いです。
ネットショップ運営代行の選び方
運営の代行業者を選ぶときは、あらかじめネットショップの運営で重視したいポイントを明確にするのがおすすめ!
理想のイメージができていれば、自社にぴったりな業者が見つかりやすくなります。
では、そんな運営代行業者を選ぶために確認しておきたいポイントを見ていきましょう。
- ネットショップのタイプ
- 委託したい業務の範囲
- サポート体制の有無
順番に解説します。
ネットショップのタイプ
ネットショップの形態は、大きく分けてモール型と自社サイト型の2つ。運営方法が違うので、委託したいのはどちらの形態なのかを決めておきましょう。
例えば、集客業務に関して、モール型はモールが。自社サイト型は自分でやっていく必要があります。
運営代行によって、得意とする分野はさまざま。委託を検討するネットショップの形態に応じて、運営代行を選ぶようにしましょう。
委託したい業務の範囲
運営の代行が終了したときに、自社にどれだけの成果を残したいかを考えましょう。
運営代行を利用するデメリットとして、自社に運営のノウハウが残りにくいことを挙げました。プロから学び、いずれは完全自社にもっていきたいなら、その業務や支援がしてもらえる業者をチョイス。
期間限定のネットショップなど、運営の時間や人手がさけないだけの場合は通常の業務だけに絞っても良いかもしれません。
今後もそのノウハウが必要かどうかといった長期的な目線で、運営代行を選ぶことが重要です。
サポート体制の有無
極まれに、ネットショップの制作後、適切なサポートを行わない業者があります。
もし、その業者と月額固定制で長期間契約を結んでしまうと大変!十分なサポートを得られずに、費用を支払うだけの期間が続くといったことになります。
そんな悪質な運営代行を事前に見分けるために、サポート体制の有無は要チェック。公式ホームページなどに掲載されていなければ、電話やメールなどで直接問い合わせるようにしましょう。
ぴったりの業者を選んで売り上げを伸ばそう!
本記事では、ネットショップ運営代行の概要から、利用する際のメリットやデメリット、運営代行の選び方について解説しました。
運営代行を活用することで、業務の効率化を図ったり、運営コストを削減できたりするメリットがあります。
一方で、ノウハウが自社に蓄積しにくいデメリットがありますが、その点をカバーしてくれる運営代行もまた存在します。
今回ご紹介した選び方をもとに、ぜひ自社にあった運営代行を見つけてみてください。本記事が、運営代行を活用する際の参考になれば幸いです。
WCAでは、コンサルティングや広告運用、カスタマー対応の代行といったECサイト運営に関するサービスを幅広く行っています。ぜひお気軽にご相談ください。