ECサイトのプラットフォームとは?選び方や代表的な7つのサービスを紹介
ECサイト制作
インターネットで商品を購入するのはごく普通のことになりました。
それに伴って急速に普及してきたのが、ECサイトの構築に欠かせないECプラットフォーム。種類が豊富にあり、費用や機能などの特徴がそれぞれ異なるのでどれが自分に合っているのかと悩みがちです。
そこで、
「どんなものがある?」
「どうやって選べばいい?」
とお悩み中のあなたへ、ECサイトのプラットフォームについて特徴や選び方を種類ごとにご紹介。現在ECサイトを運営中の人も、これから導入を考えている人も、ECプラットフォームを選ぶ方向性を定めてより良いECサイト作りを目指しましょう!
目次
プラットフォームはECサイトを構築する超重要システム
プラットフォームは英語で「platform」といい、土台・基礎・足場など何かのベースを表す言葉。ECサイトでは、構築や運営をするためのソフトウェアやシステムのことを「ECプラットフォーム」と呼んでいます。
例えば、amazonやBASEのように、登録して必要な情報を載せればサイトが成り立つもの。プログラミングコードのみを購入し、自社でカスタマイズしないといけないものなど。
ECプラットフォームの意味は幅広く、種類が選びきれないほどたくさんあるので運営の目的や目指す将来像に合わせてしっかりと選ぶことが重要です。
ECプラットフォームを活用するメリット
ECプラットフォームを活用する大きなメリットは、ECサイト作りの手間やコストが省けること。利用しない場合と比較してお伝えしていきます。
ECサイトの運用が短期間でスタートできる
ECプラットフォームを活用すると、ECサイト作りがスピーディに。最短、数時間ほどで完成するものもあります。
活用せず、新たにECサイトを作る場合は半年から1年ほど時間がかかるといわれています。ほかのECサイトを運営中、または商品作りなどの作業が忙しく、そこまでの時間や手間がかけられないという人はECプラットフォームを活用すると便利です。
ECサイトが最低限のコストで作れる
ECプラットフォームを活用しない場合、ECサイト作りにかかる費用は最低1000万円は必要。一方、うまく活用できればコスト削減に!無料で始められるものもありますし数十万円程度で作れるものもあります。
以前、ECサイトを作成したときはどれくらいのコストがかかりましたか?また、いま現在いくらくらいのコストがかかっているでしょうか?
種類が豊富なECプラットフォーム。価格重視で選べば、最新のものが低コストで導入可能。コストを極力抑えたい人にもおすすめです。
ECプラットフォームの5つのタイプ
ECプラットフォームには、5つのタイプがあります。それぞれ必要な予算や人材が違うので、自社に合うものを検討しましょう。
- ECモール
- ASPカート
- クラウドEC
- ECパッケージ
- オープンソース
それぞれを紹介します。
ECモール
ECモールは、Amazonや楽天など1つの大きなサイトに複数の店舗が集まって出店するECプラットフォーム。セキュリティ面が充実しており、信頼性が高く自然と多くのユーザーが集まるので集客力の高い点が魅力です。
デメリットは、出店料や手数料がかかることや競合が多いため価格競争が起きやすいこと。出店料や価格競争を踏まえても、それ以上の売上が見込める中規模以上の事業者におすすめです。
ASPカート
ASPカートは、初心者でも簡単にECサイトを作成できるECプラットフォーム。BASEやShopifyなどがあり、構築するための基本的な機能がしっかりと用意されています。
かかるコストはタイプによってさまざま。月額料金がかかる有料のものもありますし、販売時の手数料のみ必要なものもあります。
ただし、販売を始めるときだけ発生するタイプが継続してかかるより高くなるおそれも。商品の単価や売れる頻度などを考慮しながらお得なプラットフォームを検討すると良いでしょう。
デメリットは、簡易的なECサイトなためオリジナル性に欠けること。さまざまな候補から自社の雰囲気に合うデザインが選べますが、編集できる範囲が限られています。
ASPカートは、時間もコストもほとんど割かずにECサイトを立ち上げたいという小〜中規模事業者の方におすすめです。
クラウドEC
クラウドECは、バックオフィス機能や帳簿の出力などASPカートより高度な機能が備わったECプラットフォーム。ASPカートと同様、構築のベースがあるので自社でサーバーを用意する必要がありません。
違いは、ASPカートよりも機能が充実していること。リピート購入の機能・運営サポート・マーケティング支援までついている便利なサービスもあります。
また、定期的に自動でアップデートされるので常に最新のシステムが利用できるのも魅力的。それに合わせてセキュリティ面も更新されるので、安心して利用できます。
最新のシステムと安心のセキュリティがあり、ASPカートよりも充実した拡張機能が欲しいという方におすすめです。
ECパッケージ
ECパッケージは、ECサイトの構築に必要なシステムが購入できるサービス。メリットは、充実した機能や強固なセキュリティが担保できること。デメリットは、初期費用が割高な点です。
開始時は、クラウドECと違って自社でサーバーの準備が必要。運営時は、クラウドECの場合は最新のシステムは自動で更新されますが、ECパッケージの場合は自社で更新しなければいけません。
運用面をサポートしてくれるサービスもあるので一概にはいえませんが、パッケージさえあればある程度自社でECサイトが運用できる企業は、クラウドECよりコストが抑えられます。
オープンソース
オープンソースとは、ECサイトを構築するためのプログラミング情報(ソースコード)を使うこと。ソースコードが自社用にカスタマイズできるので、オリジナル性の高いサイトが作成できます。
ただし、ソースコードをカスタマイズするためのエンジニアが必要。専門性の高いエンジニアが在籍するか、外部に委託する必要がありその分の高額な費用がかかります。
クラウドECやECパッケージでは満足できないという企業なら、検討してみるのも良いかもしれません。
代表的なECモール3選
上記の「ECモール」のうち、代表的な以下の3つを紹介します。
- Amazon
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
Amazon
世界で最も規模の大きいECモール。商品データは、出店者ではなくAmazonで管理されます。
Amazonには、保管・梱包・出荷・配送・返品などの販売に必要な業務が一括できるフルフィルメントサービスがあります。出店者側の負担が少なくて済みますし、商品を購入してからすぐに顧客に届くので顧客満足度が高くなります。
楽天市場
楽天市場は、国内で最大級のECモール。商品は、楽天市場内にあるショップページに商品ページを設けてから掲載できます。
楽天市場の強みは、リピーター獲得のためのアフターフォローがしやすいこと。商品を購入した顧客に対してメルマガが送れるので、その後も顧客とのつながりが保てます。
消耗品などの定期的に必要な商品を販売する場合や、販売したい関連商品がたくさんある場合は、楽天市場を活用して顧客単価を伸ばすのがおすすめです。
Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングは、ソフトバンクグループの子会社であるヤフー株式会社が運営するECモール。楽天やAmazonに続く大型のECモールにも関わらず、初期費用・ランニングコスト・売上手数料が0円と、サイト運営者にはありがたいメリットがあります。
毎年、出店者数が増加しており成長を続けているECプラットフォームです。
代表的なASPカート4選
初心者が手軽に始められるASPカート。代表的なASPカートも4つ紹介します。
- BASE
- STORES
- Shopify
- MakeShop
BASE
BASEは、初期費用やランニングコストが完全無料。デザインテンプレートが豊富で、本格的なサイトが簡単に作成できるのが人気の秘訣です。
リスクなしで始められるので「ECサイトを始めるならまずはBASEから」という人も少なくありません。ともかく簡単にECサイトを始めたい人におすすめのプラットフォームです。
STORES
STORESも、初期費用やランニングコストがかかりません。有料プランもありますが、無料プランでも豊富な機能がついています。
STORESは、ネットショップと実店舗の両方を運営する人におすすめ。例えば、店舗運営に活躍するPOSレジ・キャッシュレス決済・店舗アプリが作成できます。
Shopify
shopifyは、世界最大規模のASPカート型ECプラットフォーム。利用者は個人から大企業まで幅広く、おしゃれなデザインテンプレートが豊富なので手軽にサイト設計が可能です。
3ヶ月間1ドルで始められるプランがあるので、気になるならまずはお試しプランで試してみるのがおすすめです。
MakeShop
Makeshopは、販売手数料が0円、クレジットカード決済手数料は業界最安水準の3.14%〜。無料のASPカートよりもコストが抑えられる可能性があります。ただし、月額費用が9,350円〜なので、ある程度安定した売上が見込める場合のみに限られます。
ECプラットフォーム選定の3つのポイント
ECプラットフォームは選び切れないほど多種多様!どれにするのか選ぶのはとても難しいですよね。
そんなときは次の3つのポイントを意識してみてください。自社に合う効率的なECプラットフォームがスムーズに選べます。
- 目的達成のための必要な機能が備わっているか
- 最もコストが削減できるのはどこか
- 十分なサポートが得られるか
目的達成のための必要な機能が備わっているか
ECサイトを運営する目的と照らし合わせ、達成できる機能が備わっているかどうかを確認しましょう。
例えば、
- 顧客の情報が管理できるか
- 決済はスムーズにできるか
- イメージにあったデザインにできるか
など。自社のECサイトに必要な機能を洗い出してチェックしてみましょう。
必要な機能は、確認する段階でプラットフォームの種類が変わるおそれがあります。例えば、自社のエンジニアで対応できると思って購入したECパッケージが、決済システムが導入できるほどのリソースがないことが分かりクラウドECに変更するパターン。
どれほどの機能を求めるのか、自社で担える範囲はどこまでなのかを検討してから必要なものを確認していきましょう。
最もコストが削減できるのはどこか
コストが抑えられるプラットフォームを選ぶことも重要。価格重視なら無料で使えるASPカートだと思ってしまいがちですが、そうとも限りません。
前述したように、初期費用やランニングコストが完全に無料のプラットフォームは販売手数料が割高な傾向。一定以上の売上が毎月あり、販売手数料が有料サービスの月会費と手数料を超えるなら、有料のASPカートの方が安くなるケースがあります。
クラウドECかECパッケージで迷ったときも、自社が持っている人材などのリソースによってどちらがお得なのかが変わってきます。
それぞれいくつかのサービスをピックアップし、自社にとってどれが最も得なのかを検討しましょう。
十分なサポートが得られるか
ECプラットフォームを選ぶ際は、セキュリティ面やサポート体制もきちんと考慮しましょう。
お得なプラットフォームでコストが抑えられたとしても、コンサルタントなどを雇ってコストが上がってしまうのはとても残念。ECサイトの運営が不安なときは、まずはそのプラットフォームで運営面のサポートがあるかどうかの確認が必要です。
また、情報漏洩などによって自社の信頼を落としてしまうリスクを回避するために、セキュリティ面をしっかり固めることも重要。万全なセキュリティと充実したサポートが受けられるところを選びましょう。
種類をしっかり比較してから決定しよう!
ECプラットフォームとは何かという基本的なことから、種類・代表的なもの・ECプラットフォームの選び方まで幅広くお伝えしてきました。
どのプラットフォームが最も良いかは一概にお伝えできません。企業によって達成したい目的も違えば、ECサイトに割ける予算も求める機能も異なるからです。
ECサイトは、企業の売上に直結する重要な役割を担う部分。しっかりとさまざまなサービスを比較したうえで選びましょう。より自社の状況や予算にマッチするものなら、ECサイトの運営が成功するはずです。
とはいえ、自社に最適なECプラットフォームを選ぶところからサポートしてもらいたいという希望もあると思います。そんなときは、弊社「株式会社WCA」までお気軽にお問い合わせください。