【2024年最新】目的別!EC運営での広告運用方法まとめ|効果が高い施策はどれ?

ECサイト運営

リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などさまざまなタイプの広告が登場している現在のWEB広告。本記事では、EC運営における広告運用方法を目的別に解説します。

EC運営では、広告の種類やそれぞれのメリット・デメリットなどを理解しておくことが重要です。

さらに、広告を運用・掲載する際の流れから、配信する際に知っておきたい集客目的別の検証指標一覧もあわせて解説します。

本記事を通して、EC運営に必要な広告運用の知識を身に着け、広告を活用した売上アップを目指しましょう。

EC広告の種類一覧

EC 運営 広告 EC広告の種類

ECサイトの運営に活用する広告手法には、さまざまな種類があります。

本章では、ECサイト運営に活用される代表的な広告手法を種類ごとに解説します。

リスティング広告

EC 運営 広告 リスティング広告

「リスティング広告」とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索した画面の上部・下部に表示される広告です。

検索キーワードによって表示される広告が切り替わることから、「検索連動型広告」ともいわれています。

ユーザーが検索したキーワードに関連した内容の広告を配信することができるため、特に顕在層に対して効果を発揮します。

また、課金形式は「クリック課金」となっており、1クリックごとに広告費が発生します。

オークション制のため、競合性の高いキーワードへの出稿はクリック単価(CPC)が高騰します。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・即効性が高い
・細部までコントロールできる
・上位表示される可能性がある
・自然検索よりクリック率が低い
・人気のキーワードは単価が高騰する
・運用の手間がかかる

具体的な広告の配信・運用手順

Google広告でリスティング広告を配信する場合の手順をご紹介します。

①アカウントの作成
広告を配信する目的やビジネス情報などを登録し、広告の詳細設定や運用管理のための、アカウントを作成してください。

②キャンペーンの作成
Google広告の出稿方法は、大きく分けて5種類あり、目的ごとに適した出稿方法を選択します。広告の種類を「キャンペーンタイプ」といい、リスティング広告を出稿する場合は、「検索」を選択してください。

③広告グループの設定
キーワード、広告文、表示URL、記事URLをまとめた広告グループの設定を行います。リスティング広告の場合、広告グループ単位で入札単価などの設定が可能です。

④広告の作成
出稿するキーワードに対して広告文や見出し、説明文などの情報を作成します。

ディスプレイ広告

EC 運営 広告 ディスプレイ広告

「ディスプレイ広告」とは、Webサイトやアプリなどの広告枠に表示される画像や動画、テキストです。

年齢や性別、地域、閲覧履歴などを基に興味関心を持っている潜在層から顕在層にかけてアプローチできます。

「リターゲティング広告」「ダイナミック広告」「ネイティブ広告」「リターゲティング広告」など、幅広い出稿方法があることも特徴です。

課金形式は、主に「クリック課金」と「インプレッション課金」の2種類があり、1クリック毎に費用が発生するクリック課金に対して、インプレッション課金は、広告が1,000回表示される毎に費用が発生します。

リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、サイトを訪問したユーザーへ広告を配信する手法です。

例えば、特定の商品ページを見たユーザーを追跡して、その商品の広告を配信することができます。

メリットデメリット
・ 費用対効果が高い
・ 特定のユーザーだけに配信できる
・ 関心度の高いユーザーに訴求できる
・ 場合によってはブランドイメージを損なってしまう
・ 非認知層・潜在層にアプローチできない
・ 運用に多くの工数がかかる

ダイナミック広告

ダイナミック広告とは、ユーザーがサイトに訪問した際の閲覧履歴や行動履歴から、一人ひとりに合わせたクリエイティブで訴求する配信手法です。

メリットデメリット
・ CTR・CVRが上がりやすい
・ クリエイティブが自動生成される
・ 自動でユーザーに関連性のある広告を配信できる
・ 商材によってはマッチしない
・ 配信までに工数がかかる
・ クリエイティブを検証しづらい

ネイティブ広告

ネイティブ広告とは、記事コンテンツと広告を組み合わせた広告手法です。

ネイティブ広告について詳しくはこちらの項目をご覧ください。

メリットデメリット
・ 興味を持たれやすい
・信頼度が高い
・ ターゲティングが可能
・ 表示のハードルが高い
・ 反感を買う可能性がある
・ コンテンツの作成コストがかかる

ショッピング広告

ショッピング広告とは、主にGoogle検索のショッピング広告枠に表示され、「商品画像」「商品価格」「在庫状況」など、商品ごとの詳細情報を掲載できます。

一つひとつの商品を個別にPRできることが特徴です。

メリットデメリット
・ 確度の高いユーザーを集客できる
・商品の露出が向上する
・ 検索連動型広告よりも安価に配信できる
・ 配信準備に工数がかかる
・ フィードの更新に工数がかかる
・ キーワード単位の詳細な入札調整ができない

具体的な広告の配信・運用手順

GDN(Googleディスプレイネットワーク)に広告を配信する場合の手順について説明します。

①アカウントの作成
広告を配信する目的やビジネス情報などを登録し、広告の詳細設定や運用管理のための、アカウントを作成してください。
https://ads.google.com/signup

②キャンペーンを作成
キーワードや入札単価など、広告配信に必要な情報を管理するのがキャンペーンです。ディスプレイ広告を出稿する場合、
キャンペーンタイプ「ディスプレイ」を選択してください。

③広告グループの設定
キーワード、広告文、表示URL、記事URLをまとめた広告グループの設定を行います。リスティング広告の場合、
広告グループ単位で入札単価などの設定が可能です。

④広告の作成
出稿する広告に最適な画像や動画、広告文や見出し、説明文などの情報を作成します。

動画・YouTube広告

EC 運営 広告 動画 YouTube広告

動画広告とは、商品やサービスを紹介するPR動画をYouTubeなどの媒体に配信する広告手法です。

短い時間で多くの情報を伝達できるため、訴求したいジャンルに興味関心が少ない潜在層や認知層にアプローチすることが可能です。

YouTubeの他に、InstagramやTikTok、Twitterなどの媒体でも、動画広告を配信できます。

動画の視聴毎に課金するCPV(Cost Per View)や、広告が1,000回表示される毎に課金するCPM(Cost Per Mille)など、課金形式は大きく2種類です。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・ 短時間で伝達できる情報量が多い
・質感や使用方法が伝わりやすい
・ 広告の視認性が高い
・静止画と比べてクリエイティブの制作コストが高い
・ PDCAを回す速度が落ちる
・ クリエイティブの調整が難しい

具体的な広告運用の配信手順

動画広告のなかでも、YouTubeに広告を配信する場合の手順について説明します。

①YouTubeに動画をアップロード
YouTubeのアカウントを作成し、広告で配信する動画をアップロードします。
https://ads.google.com/signup

②キャンペーンの作成
YouTube広告の配信は、Google広告で行うため、管理画面でキャンペーンを作成します。

③キャンペーン設定を選択
YouTube広告の場合、キャンペーンタイプ「ブランド認知とリーチ>動画」を選択してください。

④広告配信の設定
ユーザーのターゲティング(セグメント)や予算単価、配信期間などの詳細情報を設定します。

⑤動画を紐づける
YouTubeにアップロードした、広告配信する動画のURLを貼り付けて、キャンペーンと紐付けを行ってください。

SNS広告

EC 運営 広告 SNS広告

SNS広告とは、InstagramやTwitterなど、ソーシャルメディアに配信する広告のことです。

他の広告媒体と比べて精度の高い個人情報を保有しているため、年齢や性別、居住地などの個人情報や、興味関心の高いコンテンツ・ジャンルに応じた配信が可能です。

SNS広告は、最初はセグメントを広くとって、配信しながら最適化していくことが基本であり、認知層や潜在層、顕在層に至るまでの幅広いユーザーにアプローチすることができます。

課金形式は、クリック課金やインプレッション課金、CPV課金の他に、媒体によってはエンゲージメントに応じて課金する「CPE課金」やフォロー毎に課金する「フォロー課金」などが選択可能です。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・ 媒体によっては拡散力が高い
・詳細なターゲティングが可能
・ 潜在層の掘り起こしができる
・PDCAを早く回すことが必要不可欠
・ 炎上リスクがある
・ クリエイティブの制作コストがかかる

具体的な広告の配信・運用手順

SNS広告のなかでも、Instagram広告の具体的な配信方法と運用手順について説明します。

①アカウント作成
Facebookアカウントを作成し、ビジネスマネージャーアカウントを取得します。
https://www.facebook.com/r.php

②支払い情報を入力
クレジットカード払いで支払う場合、カード情報などの必要項目を入力して送信します。

③Instagramアカウントと連携
Instagramアカウントをプロアカウントに変更したうえで、Facebookと紐付けを行います。

④キャンペーンの作成
ビジネスマネージャー内で、キャンペーンの新規作成を行います。ここで、配信目的や課金形式などを設定します。

⑤広告セットの設定
オーディエンスや配置設定、配信期間、配信予算などをまとめた、広告セットの設定を行います。

⑥広告クリエイティブの作成
広告で配信する画像や動画などのクリエイティブを作成し、アップロードしたら広告出稿を開始します。

アドネットワーク広告・DSP

EC 運営 広告 アドネットワーク広告 DSP

アドネットワーク広告とは、複数の広告媒体をまとめた広告配信ネットワークを活用して、それぞれの媒体に広告を一括で出稿する広告手法です。

主に、Webサイトやソーシャルメディア、ブログサイトなどの広告面に表示され、興味関心が薄い、またはない潜在層や認知層にアプローチできます。

また、アドネットワークとよく一緒に出てくる言葉に「DSP」があります。

DSPとは、「Demand Side Platform」の略称で、複数のアドネットワーク、アドエクスチェンジ、SSPに広告配信ができる広告手法です。

課金形態は、アドネットワークが「クリック課金」と「インプレッション課金」なのに対して、DSPは「クリック課金」が主になります。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・ 複数メディアに一括配信できる
・ターゲティングができる
・ 予算管理がしやすい
・複数利用すると媒体が重複する
・ 配信する媒体を指定できない
・ 意図しない媒体に掲載される

具体的な広告の配信・運用手順

GDN(Google Display Network)に出稿する場合の広告の配信・運用手順について説明します。

①アカウント作成
広告の詳細設定や運用管理するための、アカウントを作成してください。
https://ads.google.com/signup

②支払い情報を入力
クレジットカード情報などの必要項目を入力し、「送信」をクリックします。

③新しいキャンペーンの作成
Google広告のキャンペーンを作成します。この際に、目標は「販売促進」または「見込み客の獲得」を選択してください。

④キャンペーン設定を選択
GDNを利用する場合、キャンペーンタイプは「ディスプレイ」を選択してください。また、「標準キャンペーン」
「スマートキャンペーン」のいずれかからサブタイプを選択します。

⑤広告の詳細設定を入力
キャンペーン名、地域、言語、入札戦略、オーディエンスターゲティング設定などの、詳細情報を設定していきます。

⑥広告の作成
最後に広告文、見出し、表示URL、記事URL、画像などの設定を行い、広告を配信します。

ネイティブ広告

EC 運営 広告 ネイティブ広告

ネイティブ広告(ネイティブアド)とは、記事コンテンツと広告を組み合わせた広告手法です。

広告色が強いLPに遷移させるのではなく、自然な記事コンテンツに誘導することで、広告をクリックしたユーザーの、「誤って広告をクリックしてしまった」というストレスを軽減することができます。

主な広告の種類は下記です。

・「インフィード型」

・「ペイドサーチ型」

・「レコメンドウィジェット型」

・「プロモートリスティング型」

また、ネイティブ広告はニュースサイトやメディアサイトと相性がよいため、自社商品やサービスを知らない潜在層にアプローチできます。

主な課金形式は、「クリック課金」や「インプレッション課金」です。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・ ユーザーにストレスを感じさせない
・潜在層にアプローチ可能
・ SNSのネイティブ広告は拡散されることもある
・コンテンツ作成コストがかかる
・ 認知広告なので効果を感じづらい
・反感を買う可能性がある

具体的な広告の配信・運用手順

スマートニュース広告に出稿する場合の広告の配信・運用手順について説明します。

①アカウント作成
スマートニュース広告を配信する場合、まずスマートニュースの広告アカウントをフォームから申請して開設します。
https://about.smartnews.com/ja/advertisers/

②広告キャンペーンの目的を設定
広告キャンペーンの設定を行います。キャンペーンの目的に応じて、「App Installations(アプリインストールの獲得)」「App Engagement(アプリのエンゲージメント獲得)」「Website Conversions(Webサイト経由のCV獲得)」のいずれかを選択してください。

③ターゲティングの設定
配信デバイスを選択したうえで、ターゲティングを設定してください。

④予算・入札方法の設定
予算は、「通算」と「日額」から設定してください。次に、入札方法を「自動入札」か「手動入札」の
どちらかから選択します。

⑤広告の配信設定
最後に、クリエイティブの種類と配信面を設定したうえで、実際に出稿するクリエイティブの登録を行います。
登録が完了したら「審査申請」を行ったうえで、広告を配信することが可能です。

記事・タイアップ広告

EC 運営 広告 記事 タイアップ広告

記事・タイアップ広告とは、Webメディアなどの媒体に掲載する記事内で、商品やサービスを宣伝する広告手法です。

掲載する媒体の知名度や信頼性を基に、商品・サービスを宣伝することができるため、高い信頼性が得られます。

記事・タイアップ広告では、まだ自社の商品やサービスを知らない潜在層にアプローチできます。

主な課金形態は、「インプレッション課金」ですが、媒体によっては初期費用として記事の作成費用などがかかる場合があります。

1-8-1 メリット・デメリット

メリットデメリット
・ 信頼度が高い
・ターゲットを限定しやすい
・ 詳細な訴求が可能
・記事の制作コストがかかる
・ 媒体費用がかかる

具体的な広告の配信・運用手順

記事・タイアップ広告では、決まった配信・運用手順がないため、出稿する媒体の規定に従った手順になります。

そのため、出稿を検討している媒体の規定を確認する必要があります。

媒体の規定に従いながら、媒体と広告主で打ち合わせを行い、配信する記事の内容を協議しながら作り上げていく方法が一般的です。

アフィリエイト広告

EC 運営 広告 アフィリエイト広告

アフィリエイト広告とは、アフィリエイターの運営するサイトやblogなどに広告を設置してもらう広告手法です。

ユーザーが媒体に設置された商品ページへの広告リンクを通して成果地点に至った場合、アフィリエイターに報酬を支払います。

ASP(Affiliate Service Provider)と呼ばれる仲介業者が、広告を出稿したい広告主と、広告を掲載したいアフィリエイターをマッチングさせ、広告掲載を進めてくれます。

アフィリエイト広告を活用すれば、訴求の仕方によって潜在層から顕在層まで、幅広いユーザーにアプローチ可能です。

課金形式は、「成果報酬型」「インプレッション型」「固定報酬型」などです。

PRしたい商品に合った課金形態を選択する必要があります。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・ 成果課金で広告出稿ができる
・幅広くPRできる
・媒体によっては初期費用が少ない
・掲載が保証されない
・ 固定費が発生する
・アフィリエイターの質にムラがある

具体的な広告の配信・運用手順

①申し込み
ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)大手のバリューコマースを通してアフィリエイト広告を出稿する場合、広告主参加の申し込みを行います。
https://mer.valuecommerce.ne.jp/online-signup/vc_ec01_form.php

② 審査・アカウント発行
媒体規定に従った審査を通過する必要があり、審査を通過したら広告主用の管理画面アカウントが発行されます。

③初期設定
広告を出稿する前に、成果地点となるページにトラッキングシステムを導入する必要があります。さらに、「成果対象の説明文」「報酬条件」「広告設定」「報酬初期登録設定」「クレジットカード情報」などの初期設定を行ってください。

④プログラムを開始
すべての設定が完了したら、開始ボタンをクリックし、広告プログラムを開始することができます。

純広告・バナー広告

純広告・バナー広告とは、認知広告のなかでも代表的な広告手法であり、Webサイト上の掲載場所に、一定の期間内は確実に表示される広告です。

代表的な広告面に、Yahoo!のトップページに表示される、「Yahoo!JAPANブランドパネルビジョン」などがあります。

主な種類に、「テキスト広告」「バナー広告」「リッチ広告」「タイアップ・記事広告」「動画広告」などの幅広い出稿方法があり、GoogleやYahoo!、その他の媒体にも広告面があります。

純広告・バナー広告は、幅広いユーザーに配信できるため、自社の商品やサービスを知らない潜在層にアプローチするのにおすすめです。

課金形態は、主に「クリック保証課金」「クリック課金」「インプレッション保証課金」「インプレッション課金」ですが、その他にも純広告ならではの掲載期間、掲載場所、表示回数(ビューアブルインプレッション数)などに対する固定費形式もあります。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・ 確実に掲載される
・認知・ブランドリフトが向上する
・運用コストがかからない
・他の広告と比べて予算が高い
・ 出稿後に内容変更ができない
・ターゲティングができない

具体的な広告の配信・運用手順

Yahoo! ブランドパネルに広告を出稿する場合の広告の配信・運用手順について説明します。

①アカウントの作成
Yahoo!広告の詳細設定や運用管理のための、アカウントを作成してください。
https://promotionalads.business.yahoo.co.jp/olsui/signup/index#/

②キャンペーンを作成
新規キャンペーンの作成画面から、キャンペーン目的に「コンバージョン」か「サイト誘導」を選択します。

③プレイスメントの設定・詳細設定
キャンペーン設定画面のプレイスメント選択欄で、PCの場合は「toppage.yahoo.co.jp」を設定し、SPの場合は「m.yahoo.co.jp」を設定してください。その他にも「配信期間」や「配信予算」など、詳細設定を行います。

④クリエイティブの入稿
PCとSPそれぞれの規定に従って、ブランドパネルに表示する画像や動画クリエイティブを入稿し、広告配信を開始します。

リワード広告

リワード広告とは、主にアプリの広告に利用される広告手法です。

広告リンクを通して、アプリのダウンロードや広告動画の視聴などを促す成果報酬型です。

リワード広告では、広告リンクを通してアプリをダウンロードしたり、動画を視聴したりしたユーザーに対して、アプリ内で利用できるアイテムや特典、ポイントなどを報酬として付与します。

顕在層に対してアプリのダウンロードを促進したり、アプリのことを知らないユーザーや潜在層にアプリを認知させたりすることが可能です。

主な課金形態は、アプリのダウンロードや動画視聴に対しての「成果課金」が主であり、1インストールあたり200円〜400円が相場です。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・視聴完了率が高い
・掲載方法が幅広い
・アプリの認知を向上できる
・アプリの使用率が低下しやすい
・ 静止画と比べて動画の制作工数がかかる
・比較的高額な出稿費用がかかる

具体的な広告の配信・運用手順

LINE広告ネットワークにリワード広告を出稿する場合の広告の配信・運用手順について説明します。

①アカウント作成
広告の詳細設定や運用管理のための、パブリッシャーアカウントの作成を行います。
https://account.line.biz/signup

②審査・アカウント発行
媒体規定に従った審査を通過する必要があり、審査を通過したら広告主用の管理画面アカウントが発行されます。

③アプリの登録・審査
広告出稿するアプリの登録を行い、媒体規定に従った審査を通過する必要があります。

④SDK実装・配信確認
アプリに計測用のSDKを実装し、テスト用広告での配信確認を行います。これらが完了したうえで、本番用広告で最終的な
配信確認を実施してください。

⑤広告の配信開始
最後に、リリース・ストア審査を経て、実際にリワード広告の配信を開始します。

デジタル音声広告

デジタル音声広告とは、ラジオ放送やインターネットラジオ番組に出稿する広告手法です。

従来は、地上波ラジオのCMが主流でしたが、現在ではインターネットラジオやポッドキャスト、音楽配信サービスなどに出稿することができます。

ユーザーと複数回の接点を持つことによって、興味関心が薄いユーザーに対する認知や純粋想起を高めることができるほか、潜在層へのアプローチが可能です。

主な課金形態は、実際に広告を聞いたユーザー数に対する課金が一般的であり、デバイスやユーザー情報を基にしたターゲティングもできます。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・ブランド想起が向上する
・広告がスキップされづらい
・ユーザーのストレスが少ない
・音声メディア市場が成熟していない
・ 詳細なターゲティングができない
・視覚的な訴求ができない

具体的な広告の配信・運用手順

音楽配信サービスのSpotifyに出稿する場合の広告の配信・運用手順について説明します。

①アカウント作成
広告の詳細設定や運用管理のための、広告アカウントを作成します。

②音声ファイルを作成
媒体規定に従って、広告配信する音声ファイルを作成してください。

③広告主名を登録
アプリ内に表示される広告主名を登録します。

④CTAボタンを選択
LPに誘導するCTAボタンを選択します。

⑤遷移先のURLを設定
CTAボタンをクリックして遷移する、LPのURLを設定すれば、広告配信の準備は完了です。

広告を運用・掲載する際の流れ

EC 運営 広告 運用 掲載

広告を運用・掲載する際の流れとして、大きく分けて3つのステップがあります。

  1. 目的設計(KGI・KPI設計)
  2. ターゲティング(ペルソナ設計)
  3. 広告媒体+手法の検討

それぞれについて解説しますので、実際に広告を出稿する際の参考にしてください。

目的設計(KGI・KPI設計)

EC 運営 広告 目的設計

広告を配信する場合、何の目的に対する配信を行うかが非常に重要であり、適切な設計ができていてこそ、高い費用対効果を目指せるのです。

ECサイトの広告出稿における目的設計には、大きく3ステップの手順があります。

  1. WEB広告で達成したい目的を決める
  2. 目的へ向けたコストを決める
  3. コミュニケーション設計を決める

下記でそれぞれについての詳細を解説しますので、検証指標を決める際の参考にしてください。

①Web広告で達成したい目的を決める

WEB広告を出稿する際、広告を配信する目的設計をしておくことが重要です。

目的設計では、売上などの最も重要な指標であるKGI(重要目標達成指標)と、それを実現するために必要なKPI(重要業績評価指標)を設定します。

目的設計を行うことで、目的に対して適切なターゲティングや広告手法、訴求を検討できます。

また、目的設計を基にパーチェスファネル(購買プロセス)に落とし込むことができ、ターゲットユーザーを整理しやすくなることもメリットです。

②目的へ向けたコストを決める

EC事業で利益を出す場合、商品の販売にかけるコストを決めることが重要です。

コストを決める際、商品の原価に対して適切なCPAを設定しましょう。

CPAとは、「Cost Per Action」の略称で、商品の購入など、1件のコンバージョンに対してかかる獲得コストのことです。

具体的には、ECサイトで商品を販売する際、残したい利益から商品原価やその他の必要経費を差し引き、残った金額が許容CPAです。

CPAを算出することができれば、かけられる広告予算の総額に対して、適切な広告手法を選択できます。

③コミュニケーション設計を決める

ECサイト運営における広告プランニングでは、マーケティング戦略を基に広告施策の全体像を設計し、これを実現するためのコミュニケーション設計を行うことが基本です。

あくまでも、CPCやCPMなどの相場だけを見て広告施策を決定するのではなく、ユーザーとのコミュニケーション設計を基にした広告施策の立案が求められます。

具体的に、コミュニケーション設計には「5W1H」の要素が欠かせません。

・When:いつ
・Where:どこで
・Who:だれが
・What:何を
・Why:なぜ
・How:どのように

広告を通じて伝えたい内容を「5W1H」に沿って構成すれば、適切な情報整理を行えます。

ターゲティング(ペルソナ設計)

EC 運営 広告 ターゲティング ペルソナ設計

ペルソナとは、自社の商品を購入してくれる典型的なユーザー像のことを言います。

広告配信するユーザーのイメージを固めるために、ターゲティング(ペルソナ設計)を行うことが重要です。

ターゲティング(ペルソナ設計)を通して、ターゲットユーザーが具体化できたら、相性の良い広告手法や媒体を適切に選択でき、より詳細な広告設定を実現できるでしょう。

広告媒体+手法の検討

広告を配信する際、上記で解説した「目的」と「ターゲティング(ペルソナ)」に合わせた広告媒体と手法を検討することが重要です。

ターゲティング(ペルソナ設計)したユーザーと、どのような場所で、どのような広告手法を用いた接点を作るかのプランを立てます。

広告の集客目的別の検証指標一覧

EC 運営 広告 集客目的別 検証指標一覧

広告と一口にいっても、集客目的に応じて最適な配信手法や媒体を選ぶことが求められ、それらによって、必要な広告予算や検証指標が変わるものです。

ECサイトの広告における集客目的別の検証指標として、大きく下記の3つが挙げられます。

・「認知」目的の指標
・「誘導」目的の指標
・「獲得」目的の指標

下記でそれぞれについての詳細を解説しますので、検証指標を決める際の参考にしてください。

「認知」目的の指標

広告を活用してECサイトへの集客を実施する目的の一つに「認知」があります。

ECサイトの運営において、売上を最大化させるためには、多くのユーザーに自社ECサイトや商品を認知してもらうことが重要です。

認知目的の広告施策で、相性の良い広告手法は下記です。

・「ディスプレイ広告」
・「アドネットワーク広告・DSP」
・「アフィリエイト広告」
・「純広告・バナー広告」

認知目的の広告施策を実施する場合のKPI
インプレッション数(Imp)広告が表示された回数
インプレッション単価(CPM)広告が1,000回表示されるのにかかる費用
リーチ数広告・投稿を見たユーザーの数

認知目的の場合、広告が直接的に売上につながったかよりも、いかに多くのターゲットに見られたかが大切になります。

「誘導」目的の指標

EC 運営 広告 誘導目的

広告を活用してECサイトに集客する目的の一つに「誘導」があります。

ECサイトを作っても、ターゲットユーザーに訪問してもらわないと意味がありません。

誘導目的の広告施策は、「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「アドネットワーク広告・DSP」「アフィリエイト広告」などの広告手法と相性が良いでしょう。

認知目的の広告施策を実施する際のKPI
マイクロコンバージョン数(MCV)LPへの遷移コンバージョンなど
クリック数広告リンクがクリックされた回数
クリック単価(CPA)広告リンクの1クリックにかかる費用

誘導目的の場合、いかに多くのターゲットユーザーに低コストで訪問してもらえるかがカギとなります。

「獲得」目的指標

EC 運営 広告 獲物目的

ECサイトにユーザーを集客し、最終的に売上に直結する目的に「獲得」があります。

ECサイトにおいては、獲得=購入を示すことが一般的です。

獲得目的の広告施策では、「リスティング広告」「ディスプレイ広告(リターゲティング広告)」「SNS広告」「アフィリエイト広告」などの広告手法と相性が良いでしょう。

獲得目的の広告施策を実施する際のKPI
コンバージョン数(CV)成果に至った件数
コンバージョン率(CVR)訪問数に対して成果に至った件数の割合
ROAS売上総額における広告費の割合

獲得目的の広告においては、広告の費用対効果であるROAS指標を重視するのがおすすめです。

広告でECの売り上げアップを目指そう!

EC 運営 広告 売上アップ

本記事では、EC運営における広告運用方法を目的別に解説しました。

EC運営で利用される広告の種類はもちろん、それぞれのメリット・デメリットや具体的な広告配信の手順、運用手順を理解しておくことで、最適な広告プランニングが実現できるでしょう。

しかし企業によっては、ご紹介した広告をすべてEC担当者が運用し続けるのはリソースやナレッジの観点で難易度が高いのではないでしょうか。

広告運用は、広告手法ごとに専門のコンサルタントがいるほど専門性の高い分野です。

より効果的な施策を行うには知識のある担当者が余裕を持って運用する必要性があります。

WCAはインハウス出身の広告代理店で、幅広い広告運用のナレッジがあります。お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

清水 雅之(しみず まさゆき)

株式会社WCA マーケティングソリューショングループ マネージャー | 小規模なネットショップの責任者として店舗運営を行いながら、より多くの企業のマーケティングに携わりたいと考え2015年1月にWCAに入社。広告運用者として複数クライアントの目標達成・課題解決に注力。現在は広告運用を行いつつも、マネージャーとしてより強いチーム作りの為日々奮闘中。

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