CTR(クリック率)って何?意味や使い方、改善ポイントなどを徹底解説

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WEBマーケティングやECサイト運営、WEBサイトの解析などをおこなっていると「CTR(クリック率)」という単語を耳にすることも多いと思います。しかし、その意味や使い方を正しく理解せず、なんとなくのニュアンスで覚えている方も多いのではないでしょうか。WEB広告やSEOに携わっている方はもちろん、ECサイトを運営している方やEC事業者の方にとっては切っても切り離せないのがこのCTRという指標です。

今回はそんな「CTR」について、意味や使い方について分かりやすく解説していきます。CTRを改善させる方法などについても紹介していきますので、悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

CTR(クリック率)とは

まずはCTRの基本的な情報について説明していきます。

CTRとは「Click Through Rate」の略で、日本語ではクリック率を意味します。クリック率とはユーザーに広告やリンクが表示された回数のうち、何回クリックされたかの割合を示す指標です。CTRは主にWEB広告やSEOの効果を測定するために用いられます。

CTRの数値を追っていくことで、どれだけユーザーの興味を引くような広告やコンテンツを表示できているかということが分かります。CTRの分析によってCVR(コンバージョン率)を上げることができ、自社の利益アップや売り上げ拡大へとつながっていくでしょう。

CVRについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、興味がある方は参考にしてみてください。

CVR(コンバージョン率)って何?意味や使い方、改善ポイントなどについて解説

WEBマーケティングやECサイト運営などに従事していると「CVR(コンバージョン率)」という単語を耳にすることも多いと思います。しかし、その意味や使い方を正しく理解せ…

CTR(クリック率)の計算方法

CTRの計算方法は「クリック数÷広告やリンクの表示回数=クリック率」となります。例えば、あるWEBサイトに掲載された広告が100回表示され、その100回のうち8回クリックされた場合だと、クリック率は8÷100=0.08(8%)となります。

WEB広告におけるCTR(クリック率)

WEB広告の中で、特にCTRと結びつきが強いのがディスプレイ広告リスティング広告です。ディスプレイ広告とはWEBサイトやアプリ上に画像や動画などの形で表示される広告で、リスティング広告はGoogleなどの検索エンジンでユーザーが検索したキーワードをもとに、検索結果画面に掲載される文字形式の広告のことです。

ディスプレイ広告もリスティング広告もWEB広告の中では非常によく使われる広告ですが、こういった広告の場合、その効果を測るためにCTRは非常に重要な指標となります。

ディスプレイ広告におけるCTR(クリック率)の目安

Googleのベンチマークレポートによると、ディスプレイ広告のCTRの平均値は約0.46%であるといわれています。ただし、Googleが出しているベンチマークレポートはすべての業界のディスプレイ広告の平均値であるため、それぞれの業界や広告の内容によって数値は異なります。あくまで参考程度に考えておくようにしましょう。

リスティング広告におけるCTR(クリック率)の目安

リスティング広告を設定すると、そのキーワードの検索結果画面で上位に表示することができます。例えば、「WEBマーケティング」というキーワードで検索すると、画像の赤枠の部分がリスティング広告によって表示されている記事リンクとなります。

FirstPageSage社の調査によると、リスティング広告で最上位に表示されているコンテンツのCTRは約2.1%2番目に表示されているコンテンツのCTRは約1.4%といわれています。この数値はあくまでリスティング広告を利用した際の平均の数値ではありますが、検索結果の掲載順位に比例してCTRが高くなっています。

SEOにおけるCTR(クリック率)

Googleなどの検索エンジンのキーワード検索で検索結果の上位表示を狙う施策をSEO(Search Engine Optimization)と呼びますが、このSEOにおいてもCTRは重要な指標となります。

もしSEO施策がうまくいっており、あるキーワードで上位表示されていたとしても、CTRが低い場合はなにかしらの問題がある場合があります。タイトルやメタディスクリプション(コンテンツ内容の説明文)の変更などを考慮するきっかけにもなるので、CTRがもつ役割は非常に大きいといえます。

SEOにおけるCTR(クリック率)の目安

SEOによって自然検索結果で表示されるコンテンツはリスティング広告によるコンテンツの下部に表示されます。「WEBマーケティング」のキーワードで検索すると、赤枠の部分がSEOによって表示されている記事リンクとなります。

前述のFirstPageSage社の調査によると、SEO(自然検索)で検索順位1位のコンテンツのCTRの平均値は39.8%、2位が18.7%、3位が10.2%となっています。こちらもあくまで全体の平均値であり、業界や検索するキーワードによっても数値は変動しますが、掲載順位が高さに比例してCTRが高くなっています。

CTR(クリック率)を上げる効果

前述した通り、CTRはWEB広告やSEOにおいて重要な指標であり、CTRが高ければ高いほどユーザーに効果的な訴求ができているといえます。

WEB広告の場合、まずはユーザーにクリックしてもらうことで自社のWEBサイトやWEBページの訪問につながります。そこからコンバージョンにつなげていく施策ももちろん大切ですが、まずはWEBサイトを訪問してもらわないと何も始まりません。CTRを上げることができれば、それだけ多くのコンバージョンへとつながる可能性が増えます。

SEOも同様で、掲載順位が高くなればなるほどCTRも高くなり、それだけコンバージョン獲得の可能性が増えていきます。CTRを高めることは、コンバージョン獲得や売上アップにつながる大事な施策なのです。

CTR(クリック率)を改善する方法

CTRを改善することは、CVR(コンバージョン率)や売上アップにつながります。ここでは、CTRを改善するためのポイントについて、WEB広告とSEOに分けて施策をご紹介していきます。

WEB広告のCTR改善施策

WEB広告のCTRを改善するための主な施策は以下になります。

・ターゲットの設定

・検索意図に合ったキーワードの設定

・ユーザーの興味を引くタイトル設定

・広告文に実績やメリットを盛り込む

・広告表示オプションの追加

・ABテストの実施

SEOのCTR改善施策

SEOのCTRを改善するための主な施策は以下になります。

・ターゲットの設定

・検索意図に合ったキーワードの設定

・ユーザーの興味を引くタイトル設定

・メタディスクリプションの設定

・リッチリザルトの設定

WEB広告とSEOのCTR改善施策をそれぞれ紹介しましたが、特に重要となる代表的な施策について、いくつか解説していきます。

ターゲットを絞る

記事や広告において、ターゲットを絞ることでCTRを上げていくことが可能になります。一般的に、誰にでも当てはまるようなコンテンツの内容だとユーザーの興味を引くのが難しくなります。

例えば、コンテンツの内容がECサイト事業者向けであれば、タイトルに「【EC事業者必見】…」や「【EC初心者向け】…」などと入れ、ターゲットを絞るとよいでしょう。30代に向けたコンテンツであれば、そういった年齢層などの具体的な数値を入れるのも効果的です。ユーザーはより自分が欲しい情報が掲載されているであろうコンテンツに興味を示し、クリックします。具体的にターゲットを想定し、そこに向けた施策を行うようにしましょう。

適切なキーワード選定を行う

CTRの改善においては、WEB広告・SEOともにキーワードの選定が重要になります。特にSEOに関しては前述のとおり、掲載順位の高さとCTRの高さが比例する傾向にあります。その場合、検索ボリュームが多いビッグキーワードだと競合のコンテンツが多く、上位表示させるのはハードルが高いといえます。検索ボリュームがそれほど多くないスモールキーワードだと比較的競合も少なく、上位表示を狙えるチャンスは増えるので、検索ボリュームなども考慮しながら適切なキーワードを選定していくようにしましょう。

上位表示されるSEO記事の書き方については下記記事でまとめていますので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

上位表示されるSEO記事の書き方とは?押さえるべきポイントを解説

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リスティング広告を配信するときも同様に、適切なキーワード設定が必要です。コンテンツ内容とキーワードがずれていてはユーザーへの訴求はうまくいきません。Googleサーチコンソールの検索クエリなどを活用し、ユーザーのニーズに合ったキーワード選定を行うようにしましょう。ユーザーのニーズとキーワードがマッチすれば、CTRの向上を期待できます。

タイトルにこだわる

前述した「ターゲットを絞る」というポイントにもつながりますが、記事や広告のタイトルにこだわることも重要です。ユーザーは検索結果に表示されたコンテンツのタイトルを見てクリックするかどうかを判断します。ユーザーが欲しい情報がコンテンツに掲載されているかどうかは、タイトルを見て判断されるといっても過言ではありません。

コンテンツの内容をしっかりとタイトルに反映させつつ、ユーザーの興味を引くようなタイトルをつけられるかどうかが重要です。ユーザーが検索したキーワードをタイトルに含めることはもちろん、例えば「必見」「おすすめ○選」「○○ランキング」などのように思わずクリックしてみたくなるようなキーワードをタイトルに盛り込むとよいでしょう。

クリエイティブにこだわる

ディスプレイ広告などのWEB広告であれば、デザインやテキストの内容などにもこだわることができます。ターゲットやキーワードをしっかりと想定し、ユーザーの興味を引くようなビジュアルやデザインに設定することが必要になります。

また、多くのユーザーはPCだけではなくスマートファンなどの小型デバイスを利用しています。そういったユーザーのことを配慮し、文字の大きさやデザイン、フォントなどを決めるようにしましょう。

メタディスクリプションにこだわる

メタディスクリプションとは、検索結果画面で記事のタイトルの下に表示される文章のことです。約80文字が記事タイトルの下部に表示され、通常は記事の内容についての説明文のような役割を果たします。タイトルに盛り込みきれない内容でなおかつ重要な要素であるものはメタディスクリプションに盛り込むとよいでしょう。

検索結果画面に表示される内容としては、記事タイトルの次に大きな要素となるのがこのメタディスクリプションです。記事の内容を簡潔に分かりやすく、それでいてユーザーの興味を引くような内容に設定することが重要です。

CTR(クリック率)を上げることは売上アップにつながる

今回の記事では、CTRの意味や使い方、改善方法などについてご紹介しました。CTRを改善していくためには、ターゲットを明確にしたり、キーワードを選定したりと、さまざまな施策を行なっていく必要があります。大切なのはユーザーのニーズをしっかりと把握できているかどうかであり、CTRを改善するためにはそこをつき詰めていく必要があります。

CTRを上げていくことは売上アップにもつながる重要な施策ですが、CTRを上げることがゴールではありません。CTRを上げ、ユーザーの流入を増やし、それが最終的にはコンバージョン獲得や売上アップへとつながっていくのです。CTR改善を最終的なゴールにするのではなく、成果につながる重要な施策だと理解して動いていくとよいでしょう。

WEBマーケターの方やECサイト運営を担当している方などでCTR改善に悩んでいる方は、ぜひ本記事を参考に施策に取り組んでみてください。

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この記事を書いた人

滝澤 俊之(たきざわ としゆき)

株式会社WCAライター|全国紙の新聞記者としてスポーツや芸能、社会などあらゆる分野の現場で取材・記事執筆を経験。2021年にWCAに入社し、記事制作やSEO、webサイト運営、SNS運営などの領域に従事している。

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