ECマーケティングは何をするもの?マーケティングとの違い・方法・行き詰まったときの対処法!
ECマーケティング
ECサイト運営方法や改善方法を調べていると「ECマーケティング」という言葉をよく見かけますよね。しかし、通常のマーケティングとの違いを説明できる方は少ないかもしれません。
「ECマーケティングってマーケティングと何が違うの?」
「結局ECマーケティングって何をすればいいの?」
内容や違いを理解しないと、正しいECマーケティングは不可能。あなたのECサイトも、改善が非効率になってしまいます。
そこで、本記事ではECマーケティングについて詳しく解説します。マーケティングとの違いから具体的な方法、さらにはマーケティングに行き詰まった時の対処法までの内容です。
目次
ECマーケティングとは?
EC(英語:electronic commerce)は「電子商取引」という意味。インターネット上におけるモノ・サービスの売買を表していることから、ECサイトは商品販売のWebサイトを表します。
結論として、ECマーケティングとはECサイトに適したマーケティングのこと。ECサイトには別のWebサイトにはない特徴があり、それを利用したマーケティングとなっているためECサイト運営者には欠かせない知識です。
ECマーケティングとマーケティングとの違いは?
ECマーケティングが通常のマーケティングと異なる点は、主に以下の3つです。
- 商圏は全世界
- スマートフォン・パソコンでの販売
- アクセス解析によって顧客情報を分析可能
それぞれECサイト運営に重要な特徴なので、まずは基本を押さえましょう!
商圏は全世界
ECサイトの商圏は全世界です。
これまで実店舗が当たり前だった時代では、店舗近隣だけが商圏でした。しかし、インターネットが普及した現在ではECサイトが生まれ、販売対象は全世界に。世界中からあなたのECサイトが利用されます。「越境EC」とも呼ばれますね。
当然、エリアを考えることは大切ですが全世界からアクセスが可能な点も押さえておくべきポイント。日本に需要がなくても、海外では人気な商品が多々あります。
スマートフォン・パソコンでの販売
ECサイトではスマートフォンとパソコンによる販売となり、実店舗での対面販売が不要です。
つまり、営業社員による商品紹介や興味関心を高める役割をECサイトが担うため、使いやすさや見やすさなどが求められます。
例えば、映える写真を使ったり購入しやすいように便利な機能を追加したり。ECサイトを「インターネット上の営業マン」と表現することもよくあります。
アクセス解析によって顧客情報を分析可能
ECサイトは、アクセスを解析することで顧客情報・行動の分析が可能。ページ数の多いECサイトでは、より詳細に来訪者の行動が読み解けます。
従来のオフラインマーケティングであるチラシやテレビコマーシャルでは、限られた顧客情報しか得られませんでした。
一方、ECサイトでは顧客の属性やどのページに移動したかなど、詳細な情報が獲得可能。問題点や改善点を見つけ出すのに役立つ情報です。
ECマーケティング戦略3つ
では、具体的な戦略方法を見ていきましょう!3パターンに分けて紹介します。あなたのECサイトに必要なものを確認してください。
- 集客数を増やす
- 購入数を増やす
- 再利用数を増やす
集客数を増やす
ECサイトの売上には「集客数」が必要不可欠。流入数ともいいます。どんなに良いお店でも、来店客がいないと意味がありませんよね。
ECサイト改善で何から始めればよいかわからない方は、まず集客数を増やすのがよい方法。ここでは、以下の3つの方法を紹介します。どれも効果的なため、ぜひ参考にしてください。
- Web広告
- コンテンツマーケティング
- SNS運用
Web広告
ほかと比べて効果が早く、確実に流入数を増やせるのが「Web広告」です。広告費を支払うことで、インターネット上にあなたのECサイトへのリンクとなった広告が表示できます。
種類はバリエーション豊富。それぞれに特徴があり、具体的には広告の種類が文章・画像・動画だったり、広告費の課金方法が違ったりします。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- SNS広告
- 動画広告 など
コンテンツマーケティング
ECサイト内のコンテンツを増やすことで流入を獲得する方法を「コンテンツマーケティング」と呼びます。主に、検索エンジン最適化(SEO)で用いられGoogleやYahoo!の検索結果に上位表示させることで流入を増やします。
Web広告と比べて即効性は劣りますが、有益なコンテンツによりECサイトの「ファン」を増やす効果もあります。
例えば、アウトドア商品を扱うECサイト内に、「アウトドアで役立つギア3選」といった記事の連載メディアを設置。アウトドアを趣味とするユーザーがあなたのECサイトを初めて訪問するきっかけとなります。
SNS運用
SNSアカウントを作成・運用してECサイト誘導を図る方法が「SNS運用」です。
いまやSNS(Instagram・Twitterなど)は誰もが利用しているもの。気になった商品をSNSで検索し、購入する人も増えています。
そんな中で役立つのがSNS運用。あなたの商品やサービスをSNS上で紹介することで、認知増加が期待できます。また、フォロワーの増加により商品プロモーションの影響力が高まるといった効果もあります。
Web広告やコンテンツマーケティングよりも、費用や労力も少ないため始めやすい方法です。基本的にスマホ1つあればスタートできる点も良いですね。
購入数を増やす
「集客数は十分だけど購入数をもっと増やしたい」という方は、次の3つを試してみましょう。
- サイト内の検索機能の改善
- おすすめ表示
- ランディングページ最適化
主に、あなたのECサイトを充実させて魅力的にする方法です。ユーザー目線になり、何ができるかを考えるとよいでしょう。
サイト内の検索機能の改善
ユーザーの目当ての商品がECサイト内にあっても、発見されないと意味がありません。そこで、サイト内での商品検索機能を改善。そもそも検索機能がない場合は追加しましょう。
カテゴリ分けを丁寧に行い、色・形状・使用用途などで商品検索が可能だと便利です。ユーザーが見つけやすいようにページ構成にこだわりましょう。
おすすめ表示
閲覧や購入の履歴などからおすすめ商品を表示する方法も効果的。レコメンド表示とも呼ばれます。
ECサイトのおすすめ表示でつい商品を購入した経験はありませんか?類似・関連するものの紹介により、顧客単価やページ滞在時間を増やす効果が得られ、ECサイトの売上アップにつながります。
ランディングページ最適化
ECサイトにおけるランディングページを最適化して、より魅力的な商品紹介にする方法。先述ですが、ECサイト(ランディングページ)はインターネット上の営業マンなので、商品の見せ方・説明の順番・使用画像が重要です。
ユーザーの興味関心を引き出し、購入へ至るようなランディングページを心がけましょう。全体的なデザインはもちろん、クリックして最初に見える部分のファーストビューや購入・問い合わせボタンを改善するのが具体例です。
再利用数を増やす
ECサイトの売上をさらに増やすには、ユーザーの再利用数の増加も重要。いわゆるリピーターの獲得です。
ここで用いる方法は主に以下の3つ。
- リマーケティング広告
- クーポンの配布
- メルマガ配信
1度リピートされると、さらに継続購入が期待できます。「もう一度買おう」と思ってもらえる施策を考えてみましょう。
リマーケティング広告
あなたのECサイトを訪れた履歴があるユーザーに対して、Web広告を配信する方法。これを、Web広告ではリマーケティング広告もしくはリターゲティング広告と呼びます。
リマーケティング広告では細かい設定が可能なため、利用方法は多種多様。訪れたページごとに別種類の広告も表示できます。通常のWeb広告の中でも、リマーケティング広告は費用対効果が高い場合が多いため積極的に利用しましょう。
クーポンの配布
過去の購入者を対象とした「クーポン配布」も効果的。購入商品のリピートや新商品の購入が狙える方法です。紙のクーポンとは違って現物が不要なので、コストが低く利用されなくても損失がありません。
具体的には、〇〇%オフといった割引やポイント獲得が一般的。さらに、クーポンに有効期限や会員限定などの条件を設け、「せっかくだから使わないと」という心理に働きかけるのもよいでしょう。
メルマガ配信
商品購入時やサービス問い合わせ時に取得したメールアドレスを活用し、メールマガジンを配信する方法。内容は、新発売の商品やキャンペーン情報が一般的です。
メルマガ配信では、返信率や開封率といったデータ取得が可能なためさらに効果的なメールへと改善できます。送信する時間帯・件名・導入文など、さまざまなパターンを試してみましょう。
ECマーケティングがうまくいかないときの対処法は?
現時点でECサイト運営がうまくいっていない方、もしくは上記方法を試しても改善しない方。そんなあなたに、ECマーケティングがうまくいかない場合の対処法を紹介します。
どんなECサイトでも行き詰まりは起きるもの。まずは次の3つを試してください。
- アクセス数の多いページを分析してみる
- 訪問者目線で自分のサイトを見てみる
- 講座に参加してみる
ECサイトの不調には必ず原因があります。焦らずに見つけていきましょう。
アクセス数の多いページを分析してみる
行き詰まったときは「アクセス数の多いページ」を分析してみてください。アクセス数の多い箇所を改善すると、ECサイトへのインパクトが大きいため改善につながる可能性が高いです。
アクセス数は、無料分析ツール「Googleアナリティクス」で簡単に確認できます。
使い方がわからない方はこちらをどうぞ。
【入門講座】Googleアナリティクスの使い方・レポートの見方は?ポイントを押さえて実践活用
訪問者目線で自分のサイトを見てみる
ページ訪問者、つまりユーザー目線になってECサイトを見直してみましょう。
- ページ内の商品表示数が多すぎて、見にくい
- 類似商品やセット商品を見たいのにリンクが設置されていない
ユーザーの気持ちをイメージして、ECサイトを客観的にチェックすることが大切。ECサイト内で「使いにくい」「見にくい」「クリックしにくい」などと感じる箇所があれば、修正や新機能の追加などで補いましょう。
講座に参加してみる
ECマーケティングを進めるうえで、独学だけでは難しい場面もあります。特に、行き詰まったときは次の施策が思い浮かばないことも多いでしょう。
そんなときは、ECの知識や経験が豊富なプロから学べる「講座」への参加がおすすめ。最近では短期間かつリモートで完結するタイプも増えてきました。
とはいえ、講座への参加は時間も費用もかかるもの。ムダにならないように、講座の強み・料金プラン・講師の経歴や実績などを確認し、信頼性が高く、最新のECマーケティングが学べるようなところを選びましょう。
ECマーケティングを理解して成功させよう
ECマーケティングを深掘りして解説しました。
基本的な知識を身につけることで、ECマーケティングはより効果的に!通常のマーケティングとの具体的な違いや方法を把握して、積極的にチャレンジするとよいでしょう。もし行き詰まった場合は、上記でご紹介した3つの対処法を試してみてください。
特に、より知識を深めたい方には講座受講がおすすめです。より実践的な知識を身につけて、あなたのECマーケティングを成功させましょう。